JAZZ SUMMIT TOKYO広報 杉浦です。

 

今回は、前回に引き続き金澤英明さんの取材の後半をお届けします。
早速どうぞ!

 

 

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前回の続き)

 

 

石若(JAZZ SUMMIT TOKYO):そうですね。今の話を踏まえてなんですけど、今回の僕たちの狙いとして若い人たちの興味を集めたいというのがあって・・・。

 

金澤英明さん(以下敬称略):それはすごくいいことだよね。

 

石若:それで、クラウドファンディングしたり、ライブ当日はプロジェクションマッピングを取り入れて、中山(晃子)さんともコラボして、衣装もショップに協力してもらったり。とにかく若い人たちの興味をこっちに向けた上で、ジャズをやろう、っていうことなんです。

 

金澤:それはこの前、日野さんも「応援してる。いいことだ。」って言ってたでしょ?

 

石若:はい。

 

金澤:俺もそう思う。ただそこで思うのは、今、そういうことをやろうとベテランの人たちがしないよね。俺たちがそういうことを本当はやらないといけないかもしれないんだけど・・・でも、君らがそれをやるってことはものすごく意味があると思うんだ。今度君らがやることに僕が参加させてもらうっていうのは非常に嬉しいことで、自分のことだからあんまり言いたくないけど、俺を誘ってくれたっていうのにもすごく意味があってさ。なぜ意味があるかっていうと、「若い奴の中だけでやる」ということではないんだなっていうこと。ムーブメントを起こすことは若い人たちだけでやってもいいと思う。ただ全部若い人たちだけで、っていう風に考えるのは良くない。だから、誘ってくれたのはすごくいいことだと思う。お客さんもスタッフも含めて、全部若い人たちだけでやるっていうのが条件になると、やっぱりお金とかからんでくると、年いった人が必要になってくるし。だから僕を誘ってくれたっていうのは、(そのような条件の)枠がないっていうことの表れだから、すごくいいことで。さらには、日野皓正を使ってやろう、渡辺貞夫を使ってやろう、僕たちの音楽の中に引きずり込んでやろう、っていうようなことが、もっとこの先起きてくると良い。

 

石若:そうですね・・・!

 

金澤:ジャズっていうのは国籍も性別も肌の色も育ってきた社会も全然違う人たちが、一緒に音を出せるっていうすごい幅の広い音楽だから。そういう条件をつけないっていうのは大事なことで。そういうきっかけを、若い人たちが起こすんだっていうことであれば、僕は素晴らしいと思う。

 

石若:ありがとうございます。

 

金澤:若い人は、若いということだけが取り柄じゃないよね。年取ってる、キャリアを積んでる人も、良い部分もあるし悪い部分もある。長いことやってるからって、くだらないプレイヤーはたくさんいるし、それは俺知ってるし・・・だけど、若くてもすごく良いプレイヤーもいるし。で、「若い」「キャリアが長い」とか、そういう垣根を全部取り払うのがジャズで。黒人でも、良いプレイヤーがいれば悪いプレイヤーもいる。日本人でも優れたプレイヤーはいる。人種とかキャリアとか、そういうことを取り払いたいというのは俺も前からあるから、君たちがやろうとしていることはムーブメントとしてすごくいいことだと思う。ただ、さっき言ったような条件だけはつけて欲しくないね。例えば「客は30歳まで」みたいな。そういうことをやったら、結局その世代だけの共感に終わっちゃうから。

 

 

 

石若:そうですね。あと、さっきのお話しとも絡むんですが、僕たちの最終的な目標としては、活動を通じて、日本の音楽のシーンの底上げに繋げることでもあって。

 

金澤:いろんな抵抗に会うとは思うけど、是非やってほしいね。そのためには、ジャズクラブに若い人が入りにくいという雰囲気があってはいけないと思うし・・・でも実際にはちょっとあるよね。値段的なことも含めて。・・・本当にジャズがもっと身近なものになるといいんだけどね!日本人にとっても。

 

石若:ちょっと、なんとなく近寄りがたい部分はあるかもしれませんね・・・・。

 

金澤:そうでしょ。だからんー・・・高い。

 

石若:高い。(笑)

 

金澤:若い人にとってはキツイかもしれない、とは思うな。僕がジャズを好きになった頃に、誰のバンドを観に行くんじゃなくて、「PIT INNに行ってみよう」っていう感覚があったんだ。PIT INNに行ってみると、なんかね、ジャズなんだよ。夜は有名なバンドがやるとなかなか入れないんだけど、昼間行くと、安くてジャズが聴ける、みたいな。空いてる、みないたな。それはそれでジャズだったんだと思うんだよね。今もPIT INNはそうだと思うんだけど。だから、そういう風に、お客さんがジャズクラブに足を運ぶことに、今回の企画がきっかけになるといいよね。聴いてもらわないと、わからないわけじゃん。「ジャズっておもしろい!」っていう感覚っていうかさ・・・。そういう意味で、今度やることはすごい楽しみではあるよね。

 

石若:では、最後の質問です。今の時代を見て、ジャズライブのどこをお客さんは楽しんでいると思いますか。

 

金澤:お客さんが?

 

石若:お客さんが、です。

 

金澤:あのね、ライブが、ジャズを好きな人に対して提供する音楽であってはいけないと思うんだよね。聴く側が「僕、ジャズファンです。こんなジャズが好きです。」みたいなので、プレイヤーが「こんなジャズはどうですか。」って、演奏しててはいけないと思うんだよね。そこがすごい難しいところで、お客さんを全員置いてってしまうと、何もなくなってしまうんだけど・・・。ただね、一個だけ言わせてもらうと、やっぱりうまいプレイヤーがすごい多くなってて・・・それは例えば、アメリカに留学して、ジャズを学んでる人の数が圧倒的に多いから。だってさ、昔は全然いなかったわけでしょ?

 

石若:はい。

 

金澤:そういう面からすると、情報量が多すぎてさ。そうすると、みんな似てくるんだよね、プレイヤーが。で、似てきたことを、お客さんも共有してて、「そうそうそれそれ」ってお客さんが思うプレイを、プレイヤーもしている場合も多いような気がするよね。「え、何!」っていう、後頭部をいきなりひっぱたかれるような衝撃を受けるプレイをしなくなってるという気はする。だから、「そうだよね、これだよね」っていうプレイヤーの間の共通項をなるたけ無くして、「この人はこう、この人はこう、この人はこう」っていう音楽をもっとやっていかなければならないとは思う。なんかね、やっぱり僕から見ると似てるんだよ、みんな。全員とは言わない。何人かはやっぱり、「おおっ!」と思う人がいる。特に、今度一緒に演奏する僕以外の3人は、俺はそう思ってる。年も性別も関係なく、素晴らしいものを、自分の音楽を、自分の思いの丈を楽器で出そうとしている人たちだと思う。でも、どうも最近いろいろ観ると、なかなかそうでもない。だからそういう意味では、面白い人っていうのが少なくなってるかな、とは思うんだよなあ。なんか、その人のところに行って、その人の音楽に触れれると、「ええ!」みたいな、面白いっていうかさ。・・・例えば、落語を観る時に、有名な話はみんな既に知ってるわけじゃん。その話を聴いて、「そうそうそうそう」って言って帰る人は、家で落語のCD聴いても同じなんだよ。足を運んでも。だけど、「足を運んだら、すごい大笑いさせられちゃった」っていう感覚を受けると、またそこに行きたくなるじゃん。笑いたくて。そういう感覚がジャズにも必要なんだよ。聞く側が落語の話を、「そうだったね、いい話だったね」っていう程度で帰るんじゃダメなんだよ、ジャズも。「ああその曲上手だったね、よかったね」って言ってたら、その人たちはもう来ないよ。「なんだか知らないけど、わくわくしちゃってさ!」っていう感覚を持つと、また来るよね、きっと。そこは俺、信じてるかな。だから演奏する側もそういう演奏をしないといけないんだよ。客が求めているものをやっちゃいけないんだよ。・・・うん、衝撃を与えないといけない。与えられるはずなんだよ。人間である以上。

 

 

 

石若:なるほど・・・。

 

金澤:そういうものに、今度のコンサートがなるといいね。

 

石若:はい。多分、いろんな人が来てくれるとは思います。

 

金澤:そういうことをしないといけないよね。いろんな人を呼び込む作戦を考えてるわけでしょ、君らは。

 

石若:はい。

 

金澤:それはいいんじゃないかな。どんどんやってほしい。ただ、お客さんを呼ぶために、貞夫さんの名前を借りたり日野さんの名前を借りたりっていうんじゃね、また本末転倒になるんで。さっき言ったように、願わくばお前らが日野さんや貞夫さんを使う、っていう風になるといいかな。

 

 

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鳥肌。
私は、圧倒されると、鳥肌が立ちます。
『「なんかよくわかんないけど、わくわくしちゃって!」っていう感覚』
私にとって、それは鳥肌です。

 


鳥肌、最近立ててますか?

 


8/29(土)、みんなで鳥になりましょう。

 

 

(※「翼をさずける」ドリンクの提供があるわけではありません。)

 

 

 

 

次回は最後に発表された出演者のご紹介をします!
お楽しみに。
それでは!

 

 

 

JAZZ SUMMIT TOKYO広報 杉浦です。

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