JAZZ SUMMIT TOKYO広報 杉浦です。

 

8月も気がつけば半分が終わり、

気がつけばトンボもたくさん飛んでて、

びっくりしている今日この頃です。

 

そして、気がつけば9月になり、

「あれ、ジャズサミットのライブっていつだったっけ?」

ってなりかねない!!!

だから、ちゃんと予約してくださいね。

8/29(土)ですからね!!!

予約はこちらから。

 

 

 

さて、今回は桑原あいさんの取材を掲載します!

桑原さんは、底抜けに明るい方でした。

「溌剌」という言葉、そのもののような。

楽しく取材をさせて頂きました。

文面からその溌剌さが伝わるかはわからないので・・・、(笑)

桑原さんの笑顔を思い浮かべながらお読みいただければと思います!

 

それではどうぞ!

 

 

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・ジャズの現状について

 

額田(JAZZ SUMMIT TOKYO):まず、桑原さんがジャズシーンの中で活動していて感じる問題点を教えていただきたいです。私たちは、若い人にどうやったらジャズを提示できるかってことを考えてるんですけど、その中で、日本のポピュラー音楽が参考になるんじゃないかって思っていて。演奏の質はそのままに、見せ方を工夫することで、ジャズ自体がかっこいいっていう認識を持ってもらえるんじゃないかと。そういう私たちの考もふまえて、言い難いかもしれないですけど、思うことは何かございますか?

 

桑原あいさん(以下敬称略):ございます。(笑)

 

額田:よかったです。(笑)

 

桑原:こうだといいのになあ、っていうのはいろんな場面で思うんですよね。いろんな時に、いろんなことを。例えば、音楽の歴史が進行すれば、物事はチェンジするし、いろんなことが起こるじゃないですか。それなのにリスナーがその進行を無視してある地点で止まっている場合、その地点の意識のまま(今の)音楽を聴くわけですよね。そうすると、その地点の音楽と今の音楽をどうしても比較するじゃないですか。そういうリスナーさんが増えてるなっていうのが、ひとつ思うことです。特に4〜50代の方に多くて、「この時の方がよかった」って、ちょっとでも思った瞬間に「今の若い者の音楽は聴けない」ってなる人もいると思うんですね。でもその反面、ちゃんと時代と共に移り変わってくれる人もいて、そういう方がJAZZ SUMMIT TOYOを応援しているんだと思います。トリオ(ai kuwabara trio project)も最初から自分達の音楽をやりたかったから、若手で結成したというか、自分の歳の近い人とトリオを組んでそっから始めていこうと思って。私たちのトリオは、そういう(歴史の)流れに沿って音楽を聴くのが好きな人は応援してくれます。でも、正直ある地点で時が止まっている人も、ジャズリスナーには多いなって思います。ただ、それを嘆いていてはしょうがないから、「時が動くこともいいもんだよ!」っていうことを若

い人達が発信しないといけなくて、そういう責任は自分にもあるなあって思います。

 

 

 

 あと、もっとこうだったらいいのになあ、っていうよりかは・・・さっき見せ方っておっしゃってたじゃないですか。やっぱりジャズってライブだと思うんですよ。何よりも。一番伝わるもの、一番胸がアツくなるものって。で、どんなに自分の音楽をやって、自分はこうであると思って演奏している方でも、それが一人の中で完結してしまうと、伝わんない。そういう方もいらっしゃるな、とも思います。見せ方がどうである前に、「伝える」ことと、「伝わる」ってことの次元が違うところにあると思うんですね。「伝える」が「伝わる」に変わるっていうのは、自分の見せ方がお客さんに対して「伝わる」見せ方なんですよ。「伝える」見せ方じゃなくて。「伝える」と「伝わる」の差に自分自身も悩むし意識もします。そうやって意識してると音楽に集中できないかな、とも思うど、やっぱり慣れればこっち(=「伝わる」見せ方)の方がいいなって、いろんな人のライブ観て、それは思います。

 

額田:今おっしゃられたように、(一定のリスナーの中で)ジャズの歴史がある意味昔で止まってるっていうのは、運営の中でも話題になっています。「ビバップしか認めない!」みたいな、60〜70代の方は多いのかな、っていう体感はあります。

 

桑原:この間、トリオで大阪と名古屋に行ったんですけど、まさにその時石若(駿)君たちとみんなでそういう話をしていたんですけど、「まずジャズってなんだ?」ってなって。「スイングしてる?チー・チッキ・チーでハネてる?それがジャズか?」って言うと、んーってなるんですよ。で、「確かに、チー・チッ・チチッはジャズじゃないよね、でもじゃあチー・チッキ・チーでハネてる/バウンドしてると、ジャズなのか?」ってなると、でも今はストレートなノリのジャズも増えてるじゃないですか。そうすると、「ん、ハネてるってことがジャズではないなってなると、じゃあビバップのフレーズを使うとジャズか?」「じゃあブルースのコードを使ってればジャズか?」って言うんですけど、「違くない?」ってなるんです。じゃあ「歴史が作ってきたジャズっていう形を演奏している人がジャズか?」っていうと、「いや俺はそうじゃないと思う」っていうのを石若くんが確か言ってて、わたしもそれはすごく思っていることで。ジャズっていう形を使ってただ演奏しているのは、ジャズというものを演奏しているだけな訳で、それを音楽として観た時に、ジャズではないと私は思っているんですね。で、Miles DavisとかThelonious Monkとか、みんな20代の頃とかに「こんなの音楽じゃない」みたいないろんなこと言われて。でもどんどんどんどんクリエイティブに広げていって、自分たちで頑張って生み出したものを、ばーんと出した時に、それが結果的にジャズってとこにいったんじゃないかって思っていて。だからニューヨークにいる、ジャズというフィールドでジャズという形を演奏している彼/彼女の音楽はジャズか、っていった時に、それはどうかって感じで。日本にいてもどこにいても、どんどん生み出して「ジャズをやろう!ジャズをやろう!」って意識のある人が、ジャズを生み出せるんじゃないか、っていう話をしてました。

 

額田:(ジャズを定義づけるものは)スピリット的なところですか?

 

桑原:んー・・・ジャズはスピリチュアルなものだとも思ってるし、なんか感覚を磨いていけばいくほど、ジャズの根本的なものって見えてくると思うし・・・。でも、最近はジャズって言葉が広すぎて・・・。

 

額田:そうですね。それは前の取材でも出ました。この間角田さんとお会いして・・・

 

桑原:角田さん面白いですよねー。(笑)飲み友達みたいな感じで・・・

 

額田:それもおっしゃってました。(笑)

 

桑原:(笑)「ジャズピアニストです」って言うと、「どれ系のですか?」って言われるんですね。ビバップ系なのか、モダンなのか、っていう話だと思うんですけど・・・そういう時は、「全部ですかね(笑)」みたいな感じで答えるんです。わたしもなんて答えればいいかわかんなくて・・・言葉に囚われすぎていることは悲しいなって思うし、自分自身が言葉に囚われたくなくて音楽やってるところも正直あるので、ジャズってなんだろうっていうのは常に意識してるんですよ。悪い意味じゃなくて、常に自問自答は毎回毎回かけて、やってるので・・・んー・・・はい。(笑)

 

額田:(笑)JAZZ SUMMIT TOKYO結成の時にあった話が、一般的に「居酒屋で使われる音楽こそがジャズ」っていう認識があるよね、ということで。

 

桑原:確かに。

 

額田:ライブが一番いいなっていうのは誰もが思うところなんですがね・・・そういう「居酒屋ジャズがジャズだ」という意識を変えるために、いっぱいイベントをやっているんです。

 

桑原:ジャズクラブに来ることを躊躇する人が多いじゃないですか、一般的に。ジャズラバーは来るとして、そうじゃない人、ジャズを知らない人が来にくいようにしてしまうのは、よくないと思うんですよね。

 

額田:そうですね。ホームページは20年ぐらい前の形式をまだ使ってる、みたいなところも問題点かなって思ってて・・・。

 

桑原:守りたいんだろうな、と思うんですよね・・・。

 

額田:そうですね・・・。

 

桑原:守りたいっていう意識は、すごく素敵な意識というか、そんぐらい自信を持ってやってるからこその意識だとは思うから、私はそこを大事にしてほしいとも思います。私の最近出したアルバムはカバーアルバムなんですけど、それはある意味ジャズの歴史を自分に問いかけ直すために作ったんです。それまでの「自分の音楽やろう!こういう音楽やりたい!」っていうので、つめつめにやってきたことを、一回全部手放した時に何が残るかっていうのを確かめたくて。歴史を、アカデミックに脳だけじゃなくて、体で感じているかどうかってところを自分としてチャレンジでやってみたくて、出来上がったCDだったりするので・・・守りたい意識っていうのはすごいわかるから、それをいいか悪いかって判断するのは私には難しくて。でも、やっぱり行きづらいっていうのは正直なところあることだし。私のライブに若い子たちが頑張ってきてくれて、「ジャズってこんな楽しかったんだ!」って言ってくれると普通に感動しますもんね。「出てるのこんなだから!私だから!」「もっと来てよ!」みたいな。(笑)私がジャズクラブの前に立って、「おいでー」ってやってたら、みんな来ないかなあ、みたいこと考えますよね。守るべきものと変えていくべきもののバランスって難しいなって思うし、でもバランスが一番大事なことだから、自分自身の中でも、冷静に見る部分と、「いやでもこれはこうしたいんだ!」っていう部分と、うまくバランス保ってやらないとなあ、とは常に考えてます。

 

 

 

・ジャズの広報について

 

桑原:私、SNSで発信するの超苦手で、Twitterとか見てもらえばわかるんですけど、ライブ情報ぐらいしか言わないんですよ。やっぱり評論家じゃないから、文字にする自信がないっていうのがひとつと、好きじゃないっていうのも正直あって、みんなツイッターで色々感情を書くけど「ほんとにそうなの?」って私思っちゃうんですよね。ライブ観た後とか、絶対なんかしらの刺激をもらって帰ってくるじゃないですか。その時の抑えきれない感動って、私には文字にできないんですよ。大事にしておきたいんですよ、全部。それをTwitterとかで文字にした瞬間にどっか飛んでいっちゃう気がして。その感動とか刺激、全部が。だから私は文字にしないっていうのを前に決めて。そしたら、たまに(Twitterを)つまんないとか言われるんですけど。(笑)それでも私のやり方はそうだから、それは通そうかなって思ってて。感動を、私には140字にはできない・・・だから流暢に(文字に)できる人はほんとすごいなって思います。ピアニストって道がなかったら私、新聞記者になりたかった。(笑)

 

額田:(笑)

 

桑原:逆に、どんだけソフィスティケイトされた言葉を使えるか、みたいな。言葉を操ってみたかったですね。でも言葉を読むのは好きです。寺山修司さんがすっごい大好きで。めっちゃ読んでるんですけど、寺山さんでさえ、「言葉と友達になりたい」って言っているんですよ。「じゃあ私、音楽と友達になるためなら、言葉なんていらないや」ってなりました。(笑)

 

額田:今の話で出てきた問題を改善するために、これからどうしていったらいいと思いますか?(若者がジャズを聴く)足がかりとなる方法って、ミュージシャンとして何か思うところはありますか?

 

桑原:わかりやすく情報を出すこと。自分自身もそうなんですけど、情報を流す時に、いかにわかりやすくするかって、めっちゃ大事な気がしてて、最近。音楽やってる人ってそういう人が多いかもしれないんですけど、内容が分かりづらくするのが好きな人が多い気がして。

 

額田:それは例えばライブ情報が、よくわかんないとか・・・。

 

桑原:そう、単純に見にくいとか。人の目をひく情報の出し方を知ってる人は知ってると思うんですよね。私はやっぱり音楽家だから知らないって感じなんですけど。(笑)知りたいですし、なるべくわかりやすく書きたいなっていうのは常に思ってることではあるですけど。んー・・・。あとは・・・今一番みんなが見てる媒体はテレビなんですかね。

 

額田:あーまだテレビですかねー・・・。

 

桑原:SNSよりテレビですかね。

 

額田:テレビに出たお店って、今だに行列できますからね。

 

桑原:じゃあテレビに出るのが一番手っ取り早いですかね。テレビ・・・ジャズはなかなかテレビで放送されなくなりましたよね。この間、深夜にDavid SanbornがNHKに出てたんですけど、「深夜だから観ないだろ、誰も!」って思いました。(笑)ウチのパパが観てたから、私も観てたけど。お昼にやったらみんな見んのかなあ、とか思ったりも。

 

額田:でも「ヨルタモリ」すごいですよね・・・!

 

桑原:タモリさんすごいと思う・・・!トランペット吹きますしね。・・・・結局、Twitterで情報を流したとしても、私のフォロワーしか見ないじゃないですか。

 

額田:基本はそうですね。

 

桑原:とすると、フォロワーを増やすってことが大事じゃないですか。そうすると「どうしたらいいんだ!」って、私には手に負えないことになるんです。

 

額田:ジャズじゃないところで考えなきゃいけないんですもんね。

 

桑原:そうそう。音楽のことは考えられるんだけど、掘り下げていくと、私の手に負えなくなってきて、いつもそこで悩んでる。私のライブに来てくださる方でさえ、私のツイッター知らなかったりするから・・・。あとSNS使わない世代の人がお客さんに多いっていうのもありますね。

 

額田。あー・・・そうですね。それはありますね。

 

桑原:でもSNSを使いたくない気持ちもわかるから、「チェックしてください!」とも言えないし。・・・なんでしょう、私も聞きたいくらいです。(笑)

 

額田:(笑)。前の取材で、大友良英さんが「あまちゃん」のテーマをやったことで大友さんの音楽聴いて、「あ、ジャズ面白い!」ってジャズに目覚める、というジャズの入り方もあるんじゃないか、って話もしてたんですけど・・・

 

桑原:確かに確かに。

 

額田:ジャズじゃない音楽をやって・・・・

 

桑原:CMの音楽をやるとかですよね。

 

額田:そうですそうです!

 

桑原:映画音楽をやる、とかですよね。私、映画音楽やりたいんですよねー。すっごいやりたい!(笑)

 

 

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以上前半です!

後半はまた次回です。

お楽しみに!

 

JAZZ SUMMIT TOKYO広報 杉浦

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